統合失調症 治療 電気

統合失調症の治療、電気けいれん療法(ECT)ってどういうの?

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電気けいれん療法(ECT)ってどんな治療なの?
ECTは重い精神障害の方に行われる治療で、
難治性と言われる治療薬の効果があまりない人に行います。
その他に、以前にこの治療法で効果があった方に対して行います。

 

ECTでは、治療器からごく短い時間、
こめかみにつけた電極を通して電流が脳に流れ、
人工的に発作(けいれん)を起こさせます。

 

「電気けいれん療法」と呼ばれる由縁です。

これは、ECTが開発された1930年当時、
てんかん患者は統合失調症を合併しないと信じられており、
「てんかん発作には精神病を予防・治療する効果があるのではないか」という着想のもとに行われました。

 

この結果を受けて1938年、イタリアのウーゴ・ツェルレッティとルシオ・ビニは、
電気を用いてけいれんを起こすことに成功しました。

 

それまでのけいれん誘発剤より治療効果が高かった一方、
記憶障害やもうろう状態を引き起こすとして開発当初から賛否両論があります。

 

現在の治療は、慎重に行いますので、患者さんにも安全な方法が確立されています。
麻酔薬と筋弛緩薬(筋肉の緊張をゆるめる薬)を使い、
治療中は麻酔薬で眠った状態になります。
その間、けいれんが出ますが、20秒から50秒でおさまります。

 

電気けいれん療法ECTはどんな時に行うの?
ECTは、以下のような場合に適用されます。
1、重いうつ病に苦しんでおり、薬物療法の効果が診られなかった場合。
2、病気が重く、深刻な状態で働けなくなった場合。
3、抗うつ薬を用いたが副作用がでて止めてしまい、ほかの治療法も効果が無かった場合。
4、食べることも飲むこともせず、生命が危険にさらされている場合。

 

ECTを受けるときの注意点とは?
麻酔を安全にかけるため、
ECTの前、6時間は食べたり飲んだりできません。

 

ECTを始める前に担当の医師がいくつかの検査を行って、
安全な麻酔がかけられるようにします。
1、血液検査
2、血糖値、腎臓と肝臓の働きを見る検査
3、電解質
4、胸のレントゲン(必要であれば脊椎のレントゲン)
5、心電図
6、必要であれば頭部CTを行います。

 

以下の手順で行います。
1、看護師が、心臓の動きや血圧、血液中の酸素濃度などを測るための装置を患者さんの身体に取り付けます。
また、脳波を測定するために脳波計の電極を取り付けます。
2、酸素マスクをつけます。
点滴をして、そこから麻酔薬を入れます。
3〜5分で、眠ってしまいます。
麻酔薬で眠ったあとに筋弛緩薬が入ります。呼吸を助けるために酸素も使います。

 

3、寝入ったあと、患者さんのからだの緊張がなくなったら、ECTを行います。
筋弛緩薬はすぐに(2〜3分で)効果がなくなり、
患者さんが麻酔から醒めた時にはすでに治療は終了しています。
目が覚めたことが確認されたら、回復室に移り、30分ほど安静にします。

 

回復室では看護師が血圧をはかり、患者さんの具合を確認します。
必要に応じて酸素マスクをつけていただくこともあります。
血液の中の酸素濃度をはかるために指に小さなモニターをつけます。

 

患者さんが目覚めるのに、しばらく時間がかかる場合もあります。
また、最初は自分がどこにいるかわからなくて混乱し、すこし不快に感じることもあります。
30分もすればこれらは消えてしまいます。
患者さんの状態が安定したら、その日の治療は終了です。

 

通常、治療は開始から終了までおよそ30分から45分といったところです。
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ECTを受ける回数や期間はどれくらい?
ECTの施行回数は多くの場合、週に2〜3回です。
効果が出るまで3〜4回の施行を要します。
4〜5回の治療でほとんどの場合改善が見られます。

 

治療終了までにどれくらいの施行回数を必要とするかは予測できませんが、
平均6〜8回の治療が必要とされています。

 

患者さんによっては10〜15回実施することもあります。
15回行っても反応が見られない場合、ECTは無効と判断します。

 

ECTによって起こる変化は?
ECT治療器から伝わる電流は、脳のすべての神経細胞を一度に興奮させます。

 

この脳神経細胞の興奮が数種類の神経伝達物質を放出してうつ病や統合失調症を改善します。

 

抗うつ剤や抗精神病薬のように、 ECTはうつ症状をやわらげ、精神症状をコントロールします。

 

ECTは心臓や血圧に影響を与えますが、ECTを行った後の患者さんからの最も多い訴えは短期・長期記憶の喪失です。
これらは患者さんを悩ませる問題です。

 

ECTはなぜ効果があるの?

 

ECTがなぜ効果があるのか、その理由はまだよくわかっていません。
しかし、いくつかの理論があります。

 

精神疾患が脳の化学物質(神経伝達物質)の異常によって引き起こされることは確かです。
脳の神経伝達物質はわたしたちの正常な感情を調整する役目があります。
多くの精神疾患ではこの調整機能に問題があります。
ECTはその刺激により神経伝達物質を放出させ、
この調整機能の不具合を改善させると考えられています。

 

最近の研究によるとECTは脳のあちらこちらで血管新生を促すともいわれています。

 

ECTの副作用がありますか?

 

ECTにも副作用があります。軽い副作用もあれば、重い副作用もあります。

 

短時間で解消する副作用
ECTの直後に頭痛・筋肉痛・めまい・嘔気・嘔吐・恐怖感・錯乱をみることがありますが、
数時間以内に消失します。
ECTの直前・直後の記憶が一時的になくなることがあります。
全身麻酔には危険な副作用がありますが、出現することはまれです。
深刻な副作用で死亡する場合もありますが、その頻度は5万回に1回程度です。

 

長期間続く副作用
最も多く診られる副作用は記憶喪失です。
ECTを受けた患者さん10人に1人くらいの割合で発生します。

 

最近の部分的な記憶が消失しますが、
ECTが全部終了して数週間たつと、失われた記憶がよみがえってきます。

 

この副作用にECTそのものがどれくらい関係しているのかは明かではなく、
うつ病自体や他の要因が関係している可能性もあります。

 

患者さんによっては性格の変化が診られる場合があります。

 

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理解できれば不安が小さくなります。

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