統合失調症 原因 治療

統合失調症とは?分かりやすく説明すると

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統合失調症とは脳のネットワークの不具合です

私たちは普段、外からの刺激に対して的確に判断して対応しています。
その時に色々な感情も出て来ますが、同時に処理しています。
その情報量たるや相当なもので、一手に担っているのが私たちの脳なのです。

 

脳自体も場所によって役割分担が決まっていて、先ほどの情報を倫理的に処理する場所とそれに刺激されて起こる感情を処理する場所は違います。
それをつなぎ合わせるのがシナプスと呼ばれるネットワークなのです。

そのネットワークが何らかの原因で上手く機能しなくなるのが、「統合失調症」です。
情報を統合出来なくなる(失調する)病気と言う事です。
それで「統合失調症」と名付けられたのです。

 

発症原因には今のところ4つの仮説があります

1、ドーパミン過剰仮説
シナプスと呼ばれるネットワークは、脳内物質の受け渡しによって情報を伝えます。
その中でも主に「感情の動き」や「認知機能」に深いかかわりを持つドーパミンの過剰によって統合失調症を発症するというのが「ドーパミン過剰仮説」です。
ドーパミンの過剰により常に興奮状態にあり、統合失調症の陽性症状である幻覚や妄想を誘発します。

 

2、ドーパミン以外の脳内物質の過剰・不足仮説
※グルタミン酸 記憶や学習などに関わる脳内伝達物質、過剰になると神経を変性させることもある。脳内のグルタミン酸の機能低下が統合失調症に関わるとの説があります。

 

※カルシニューリン 情報伝達や免疫に関わってきます。カルシニューリンの機能の低下が統合失調症に関わるとの研究成果が出ています。

 

※ディスバインディン シナプスに存在するたんぱく質で、グルタミン酸の放出や受け取りに関わっています。ディスバインディンの遺伝子の減少が、統合失調症の発症に関係しているという研究結果が出ています。実際に統合失調症の人の海馬(記憶に関係する脳の一部)では減少している結果が出ています。

 

3、脳の形態の変化仮説
統合失調症の人には一定の割合で、脳室の拡大、側頭内側の縮小、細胞構成の変化などの脳の形態変化が確認されています。

 

4、ストレス脆弱性仮説
母親のお腹の中にいる時期に、母親が感染症にかかったり、栄養障害などがあった場合や、もともと遺伝的素因を持っている人では、ストレスに対して過敏に反応するようになります。
このような人は統合失調症を発症しやすいことが分かっています。
実際に進学、就職、結婚、親しい人の死などの人生の大きな出来事をきっかけに統合失調症を発症する人はよく診られます。

 

あらゆる生物の中で最も進化した繊細な人間の脳

私たちの脳はあらゆる地球上の生物の中でも最も進化発達している分、非常に繊細でデリケートに出来てます。
情報を受け渡しするために使われる脳内物質や感情をコントロールするために必要な脳内物質などの異常、海馬と呼ばれる記憶を主につかさどる部分の縮小などが統合失調症に関わりがある事が
解っています。
昔は心の病気だと思われていましたが、今では研究も日々進み科学的に理解出来るように成って来ています。
科学的に統合失調症を理解出来れば近い将来、より良い治療法も期待できます。
しかし、現段階ではまだまだ未知の領域が多いのも事実ですし、その事が他の病気と違い健常者に理解されにくい原因になっています。
統合失調症で一番影響を受けるのが対人関係です。
コミュニケーション能力が著しく低下するため仕事もできなくなり生活能力が失なわれるのです。

 

統合失調症は4期の経過をたどります

1、前駆期
陽性症状が現れる前の兆しがみられる時期を言います。
症状は様々で、不安感あせり、物音や光に敏感に反応する感覚過敏
集中力の低下意欲の損失緊張、抑うつ感などです。
身体症状としては、不眠頭痛食欲不振などがあります。
しかしながら、これらの症状が即、統合失調症を意味するものではありません。

 

2、急性期
幻覚や妄想が特徴的な、陽性症状が診られる時期を言います。
激しい症状が1〜2か月も続きます。
急性期では、ドーパミンが過剰に放出されるため過覚醒の状態になります。
この時期は本人に病識がないため、入院治療が必要です。

 

3、休息期(消耗期)
陽性症状が強く現れる急性期が過ぎると、陰性症状がしだいに強くなってきます。
この時期を休息期と言います。
また非常に消耗した状態でもあるため消耗期とも言われます。
現実感を徐々に取り戻しててはきますが、感情の起伏が少なくなります。
思考力、集中力、判断力、意欲も低下していきます。
この時期に急性期に消耗した心身を休めることが優先されます。
また、薬物療法も持続することが大切です。

 

4、回復期(安定期)
安定を取り戻していく時期です。
しかしながら、陰性症状認知機能障害が現れやすい時期でもあります。
薬物療法と精神療法を継続しながら社会復帰を目指せればベストです。
リハビリテーションデイケア作業所なども最近は充実しています。
周りのサポートも大事な時期です。

 

統合失調症の3つの基本症状とは?

統合失調症の症状は大まかに3つに分けられます。
1、幻覚や妄想などが特徴的な「陽性症状」
今までに診られなかった精神状態が出現するとことから「陽性症状」と名付けられました。
「急性期」に見られるもので、特徴的な症状は幻覚(多くは自分を非難する幻聴)や妄想(被害妄想がほとんど)です。
他には奇異な行動、他人に支配されていると思い込む自我障害、会話の崩壊、攻撃的な行動も陽性症状の特徴です。

 

2、意欲の低下などのが特徴的な「陰性症状」
あるべきものが失われるのが陰性症状の特徴です。
精神活動のためのエネルギーも失われた状態です。
症状の特徴としては、感情の起伏が失われる。
思考内容の乏しさ、意欲や自発性の低下などです。
慢性化した統合失調症では、陰性症状が重症化する場合が多く、薬物療法の効果はあまりなくなります。

 

3、臨機応変に対応できなくなる「認知機能障害」
認知機能は脳が物事を理解し臨機応変に対応する能力です。
アルツハイマーなどのような認知症は、脳の病気によって認知機能が損なわれた状態ですが、統合失調症でもこれと同じ症状が引き起こされます。

 

この3つの症状は別々に存在するのではなく混在している場合がほとんどです。
発症率は高く100人に一人は罹る病気です。
統合失調症の方もそうでない方も統合失調症の理解を深め、みんなで前向きに統合失調症の方の社会復帰を応援出来ればと思います。

 

統合失調症を理解するためのお薦め書籍
知ることから理解が生まれます。
理解できれば不安が小さくなります。

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